この記事では下剤の種類と特徴、使用する順番をフローチャートで解説します。
市販薬でも下剤あるけど、どれを選べばいいかわからないの。
下剤はたくさんの市販薬がありますよね。わかりやすいようにご説明します!
下剤使用の前に…
下剤を多用するとクセになり、使用しないと便が出なくなってしまうこともあります。
まずは、からだを動かす・飲水量を増やす・「の」の字マッサージなど下剤以外の対処法を試してみましょう。
下剤を使用する順番
下剤を使用する際は
まず便を柔らかくしてから
刺激性下剤・座薬などを使用しましょう。
便が固く、いきまないと出ない場合はまず緩下剤を使用しましょう。
緩下剤はクセになりづらく、便の硬さによってコントロールもしやすいです。
便自体は固くないが、なかなか便が降りてこない場合は刺激性下剤を使用しましょう。
センノシドなら1錠、ピコスルファートなら6滴程度からスタートしてみることをオススメします。
緩下剤・刺激性下剤を使用しても便が3日以上出ていない場合は座薬を使用しましょう。
(普段の排便ペースによって調整しましょう。)
浣腸は最終手段です。座薬を使用しても出ない場合は浣腸を使用しましょう。
肛門に近い部分の便しか出てこないため、そもそも便が降りてきていない場合は浣腸を使用しても出ない場合があります。
下剤の種類
使用する順番はわかったけど
こんなに下剤の種類があると思わなかった!
そうですね。
色々な作用の下剤がありますが、
ここでは緩下剤・刺激性下剤・座薬・浣腸についてご説明します。
緩下剤
緩下剤は便を柔らかくして出しやすくするお薬です。
酸化マグネシウムは、水分を大腸の中に引き込んで便を軟らかくする作用があります。
便の硬さによって飲む量を調整すればいいのね。
はい!
ただ、しっかり水分を取らないと便が柔らかくなりにくいのでご注意ください。
緩下剤の種類
病院から処方される緩下剤で多いのはマグミット、酸化マグネシウムです。
市販薬では酸化マグネシウムE便秘薬 などが緩下剤(塩類下剤)にあたります。
刺激性下剤
刺激性下剤は、大腸の動きを亢進させて、腸内容の移動を促進させます。
簡単に言えば腸を刺激して便を出しやすくするお薬です
刺激性下剤の種類
一般名 | 商品名 | 作用時間 |
センナ | アローゼン | 8~12時間 |
プルゼニド (センノシド) | 8~13時間 | |
ピコスルファートナトリウム | ラキソベロン | 8~17時間 |
病院ではこの3つが処方されることが多いです。
市販薬ではコーラック、ピューラックなどが刺激性下剤にあたります。
座薬
坐薬は、腸内で炭酸ガスを発生させることで腸の動きを促進させる働きがあります。
座薬挿入後は、排便まで15~30分程度時間をおいてからにしましょう。
すぐに出してしまうと座薬ごと出てしまい効果がなくなります。
座薬の種類
病院ではレシカルボン坐剤が処方されることが多いです。
市販薬ではコーラック座薬タイプなどがあります。
浣腸
坐薬で反応便が得られなかった場合には、浣腸を選択します。
浣腸は浣腸液を注入することにより、大腸への刺激で排便を誘発させる効果があります。
病院から処方された浣腸をご家族・ご本人様が使うことは少ないため市販薬のみご説明します。
イチジク浣腸
注入してから2-3分は出さずに我慢してくださいね
下剤は多用せず医師に相談を
今回は下剤についてご紹介しましたが、
市販薬を多用するとかえって排便コントロールが上手くいかないことがあります。
便秘の際はまず医師に相談してみましょう。
市販薬は応急処置です。
病気が原因で便秘になっていることもあるので、医師に相談しましょう。
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