
最近、家族が同じことを何度も聞いてきて、ついイライラしてしまって…



否定すると怒り出してしまうし、どう接すればいいのか分かりません



接し方には、いくつか基本のコツがあります
まず知っておきたい「新しい認知症観」
少し前までは、認知症は「何も分からなくなる病気」のように言われてきました。
でも今は、認知症になっても、その人らしさや感情はなくならないという考え方が広がっています。
忘れることは増えても、うれしい・悲しい・不安だという気持ちは残ります。
そして実は、一番不安なのは本人自身です。
「また忘れてしまった」「迷惑をかけている」と感じていることも少なくありません。
接し方を考えるときは、「できないこと」ではなく、その人の気持ちと、まだできることに目を向けてみてください。


接し方の基本は3つ
① 否定しない・驚かせない
間違いを正そうとすると、本人は責められたように感じて、不安や怒りにつながります。まずは話を受け止めてから、話題をそっと切り替えるのがコツです。
② 本人のペースに合わせる
急かされると、できることもできなくなります。声かけは短く、1つずつ。返事は少し待ってあげてください。
③ 役割や好きなことを、一緒に続ける
洗濯物をたたむ、食器を拭く、散歩に行く。「ありがとう、助かるよ」と頼られることが、本人の自信につながります。


声かけの7つのポイント
声をかけるときは、次の7つを意識してみてください。
- ①まずは見守る
- ②余裕をもって対応する
- ③声をかけるときは一人で
- ④背後から声をかけない
- ⑤やさしい口調で
- ⑥おだやかにはっきりと話す
- ⑦会話は本人のペースに合わせる
ポイントは、急がせない・驚かせないことです。本人の自尊心と意思を尊重する気持ちが伝わると、会話がぐっと穏やかになります。
こんな場面では、こう声をかけてみる
同じ質問を何度もされるとき
「さっきも言ったでしょ」ではなく、初めて聞かれたように答えて大丈夫です。予定は紙に書いて見える場所に貼っておくと、何度も確認できて安心につながります。
「財布がない、盗られた」と言うとき
まず一緒に探しましょう。「盗られた」という言葉の裏には、大切な物が見つからない不安があります。見つかったら「ここにありましたよ」と穏やかに。置き場所を決めておくのも有効です。
「家に帰りたい」と言うとき
今いる場所が自宅でも、そう言うことがあります。否定せず、「今日はここに泊まっていきましょうか」など、安心できる言葉に置き換えてみてください。
家族が疲れてしまうときは
丁寧に接しようとしても、毎日続くと家族が疲れてしまうのは自然なことです。イライラしてしまった自分を責める必要はありません。
限界を感じたら、デイサービスやショートステイで離れる時間を作ることも、長く介護を続けるための大切な工夫です。
相談先や受診の目安は、こちらの記事でまとめています。




まとめ
- 認知症になっても、感情やその人らしさはなくならない
- 接し方の基本は「否定しない」「ペースに合わせる」「役割を一緒に」
- 家族が休む時間を作ることも、介護の一部



正そうとする前に、気持ちを受け止めるんですね



その一呼吸で、お互いがずいぶん楽になりますよ
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