
最近、家族が同じ話を何度もしたり、財布をなくして探し回ったりすることが増えてきて…



年のせいの物忘れなのか、認知症なのか分からなくて心配です



物忘れは年とともに増えますが、認知症の物忘れとは少し違いがあります
年齢による物忘れと、認知症の物忘れの違い
違いは、大きく3つあります。
1. 忘れる範囲
年齢による物忘れは、体験の「一部」を忘れます。たとえば、朝ごはんのメニューを思い出せない、というようなことです。
認知症の場合は、体験した「こと自体」を忘れてしまいます。朝ごはんを食べたこと自体を忘れてしまう、というような違いです。
2. 自覚があるかどうか
年齢による物忘れは、「忘れっぽくなったな」と本人に自覚があることが多いです。
認知症の場合は、忘れていること自体に気づきにくいことがあります。
3. 日常生活への影響
年齢による物忘れは、生活に大きな支障は出ません。
認知症の場合は、家事やお金の管理など、毎日の生活に支障が出てきます。


こんな様子は初期サインかもしれません



具体的には、どんな様子に気づけばいいですか?
次のような様子が続くときは、初期サインの可能性があります。
- 同じ話や同じ質問を、何度も繰り返す
- 財布や鍵をなくして探し回る。「誰かが盗った」と言うこともある
- 今まで慣れていた家事や計算に、時間がかかるようになった
- 今日の日付や、今いる場所が分からなくなることがある
- 以前よりやる気がなくなったり、怒りっぽくなったりした
ちなみに、認知症では『見当識(けんとうしき)』が、まず時間(今日の日付や季節)、次に場所、最後に人という順番で分かりにくくなっていくと言われています。日付があいまいになるのは、比較的早い段階のサインです。
1つ当てはまったら認知症、というわけではありません。
ただ、以前と比べて明らかに増えてきた、生活に困りごとが出てきたというときは、受診を考える目安になります。
物忘れの原因が、治せる病気のこともあります
物忘れの原因は、認知症だけではありません。
うつ状態や、甲状腺のはたらきの低下、脳に水がたまる病気(正常圧水頭症)、飲んでいる薬の影響など、治療できる原因が隠れていることもあります。
自己判断で様子を見続けるより、一度受診して原因を確かめることが大切です。
受診はどこへ行けばいい?



受診するなら、何科に行けばいいんですか?



まずは、かかりつけ医に相談してみてください
かかりつけ医から必要に応じて、物忘れ外来や認知症外来、神経内科、精神科などを紹介してもらえます。


受診では、本人と家族から様子を聞く問診、簡単な認知機能の検査、血液検査、頭の画像検査などを組み合わせて確かめていきます。
家族から見た「いつ頃から、どんな様子か」をメモして持っていくと、診察がスムーズです。
受診とあわせて相談できる場所
病院だけでなく、地域包括支援センターにも相談できます。
相談は無料で、「まだ受診するか迷っている」という段階でも大丈夫です。介護保険の申請についても案内してもらえます。


介護保険の申請の流れは、こちらの記事でも解説しています。


まとめ
- 物忘れと認知症の違いは、忘れる範囲・自覚・生活への影響で見分けていく
- 初期サインが続くときは、年のせいと決めつけず、早めの受診と相談を
- 治せる原因が隠れていることもあるので、自己判断で様子を見続けない



早く気づけると、その分、準備できることも増えていきます。一人で抱え込まないでくださいね
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